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リスク回避と思考停止

実名での利用が前提であるFacebookは日本人には受け入れられない、という議論をよく耳にする。「日本人は、ネットの決済にカードを使うのをためらうくらいリスクに敏感だからね。」などと解説されることも多いのだが、個人的には、どうも納得がいかずにいた。



オレオレ詐欺や元本保証を謳ったニセの投資話などは、度々、ニュースで、その手口まで報道されているにもかかわらず、その被害は後を絶たない。こうした様子を見ていると、日本人は、どちらかといえば、むしろ、リスクには無防備なんじゃないかと思うことが多い。なのに、なぜ、Facebookを実名で利用することには、それほど慎重になるのか。。。?

と思っていたら、最近、面白いブログのエントリーを見つけた。

日本人は「透明なfacebook」に耐えられるのか

Facebookの普及については、実名 vs. 匿名という問題よりは、日本人の社交性といった要素の方が大きな影響を与えるのではないかといった考察がなされている。

むしろ、実名利用に伴うリスクについては、日本人は「隠したい内容は米国人より多いのに、警戒心は薄い」と指摘している。Facebookを使っている、あるいは使おうとしている日本人は、「見られていること」を前提に、どこまで情報を開示するのかを意図的にコントロールする、という意識が希薄であるというのだ。

全く同感である。

2009年4月とちょっと古いが、このような調査結果もある。

ネットセキュリティに自信の無い日本人

日本を含む、欧米やアジアの主要国において、いわゆる「マルウェア」にあたらないものはどれか」というクイズを行ったものだが、「分からない」と答えた人の割合は、日本人が72%で他国平均の42%を大きく上回っていた。

そう。結局のところ、よく知らないから避けているだけなんだ。まぁ「触らぬ神に祟り無し」という言葉もあるので、一生、触らずに済むなら、それも良いだろう。

だが、避けてばかりいるために、本当のところ何がリスクなのか、リスクはどこにあるのか、といったことは分からないままになる。その結果、知らないうちに、無防備にリスクに近づいて、大怪我をしたりする。あるいは、自分の親や子が、危ない橋を渡ろうとしているのに、そのリスクを察知して、助け船を出すこともできない。

ライブドア事件の時、退職金を全て同社の株にすべてつぎこんで「紙クズ」になってしまったという老人が、たびたびニュースには「被害者」として登場した。だが、そもそも、老後の生活資金をベンチャー企業、それもたった1社の株式につぎ込むというところに、リスク感覚の欠如が垣間見える。

かと思えば、株は危ないし、外貨も為替リスクがあるからと、どんなに金利が低くとも、円建ての銀行預金以外には預けないという人が現れる。これって、リスクを回避しているのでもコントロールしているのでもなく、単なる思考停止じゃないかと思う。

情報漏洩のリスクがあるから、PCの持ち出しは一切禁止。

あれも、思考停止、だよね?

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